雑記

貴婦人と一角獣

パリの国立クリュニー中世美術館 [Musée National du Moyen Âge - thermes et hôtel de Cluny] から『貴婦人と一角獣 [La Dame à la licorne]』が東京にやってきた(7月15日まで国立新美術館、その後、7月27日から10月20日まで大阪・国立国際美術館・・・初日の…

ガートルード・スタインの文体

雑誌The New Yorker のガートルード・スタインの文体に言及する記事を読んだので、気になった箇所を以下に引く。 Stein achieves a similarly large and uncanny effect just by omitting commas—there are maybe a dozen in the whole of “Paris France.” A…

Joyce Carol Oatesを訪ねて

雑誌The New Yorker が New Jersey 在住の作家 Joyce Carol Oates の自宅を訪ねてインタビューした動画を公開した。3分の動画で、JCO はこんなことを語っている。 I haven’t the faintest idea what my royalties are. I haven’t the faintest idea how many…

コロンブスはジェノサイダー

コロンブスが誰でも知っている歴史上の人物であることに異論はないであろう。一般的にそのイメージは特に悪くはない。高校世界史教科書(山川出版社)における登場箇所を以下に引いてみる。 ポルトガルにおくれたスペインでは, 1492年に女王イサベルが,ジェ…

GRANTAが選ぶ若手英国小説家ベスト20

文芸雑誌『GRANTA』が若手の英国小説家ベスト20を発表した。詳細は以下の通り。 Naomi Alderman Wiki> ナオミ・アルダーマン >> YouTube Disobedience (2006) The Lessons (2010) The Liars' Gospel (2012) The Winter House (narrative) Doctor Who: Borrow…

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

昨日、村上春樹の新作『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が発売されたので、読んだ。ネタバレがあるので、まだ読んでおらず、これから読む人はここから先は読まないほうがいい。主人公は鉄道会社に勤務する36歳の男(多崎つくる)だ。物語は、主…

国際IMPACダブリン文学賞ショートリスト

国際IMPACダブリン文学賞のショートリストに村上春樹の『1Q84』がノミネートされた。穿ちすぎた見方かもしれないが、来たる12日に『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を刊行する村上春樹が勢いづいてきたかもしれない。ショートリストは以下のとお…

バンドデシネ

4月1日の産経新聞で紹介されていたバンドデシネ(bande dessinée)についてメモをしておく。 同紙によれば「バンドデシネというフランス語は「絵が描かれた帯」という意味で、日本語に意訳すると「続き漫画」となる」。 文化庁メディア芸術祭で海外作品とし…

メリタ バリオ コーヒーグラインダーセール中

美味しいコーヒーを飲んでいますか?コーヒーは煎りたて挽きたて淹れたてが美味しいと言われています。できれば近所の珈琲豆自家焙煎のお店で買って来た豆を自宅で挽き、ドリップやフレンチプレスでコーヒーを淹れるなり、モカポットやエスプレッソメーカー…

戦わずして勝つ

マーク・マクニーリィ氏が Fast Company に寄稿した記事 ""The Princess Bride" And The Man In Black's Lessons In Competitive Strategy" は、鈴木博毅が『「超」入門 失敗の本質』で解説していた「戦略」に近い内容だ。この記事でマクニーリィ氏は、ビジ…

反直感的な書籍が増えている理由

Clive Thompson 氏が Wired 誌に寄せた記事 "Clive Thompson on the Hidden Truth of Counterintuition" によれば、最近、「あなたの知っていることは全部間違っている」的な、反直感的な書籍が増えているという。具体的な例でいうと以下の通りだ。 ジョフ・…

モチベーション3.0 - ダニエル・ピンク

本書で紹介された書籍及びウェブサイトを掲載しておく。 第1部 新しいオペレーティング・システム 第1章〈モチベーション2・0〉の盛衰 ダン・アリエリー『予想どおりに不合理』(早川書房)--- 「人間というものは不合理なのである---しかもそれは予測できる…

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代 - ダニエル・ピンク

本書で紹介された書籍及びウェブサイトを掲載しておく。 第1部 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)」の時代 1.なぜ、「右脳タイプ」が成功を約束されるのか ベティ・エドワーズ『脳の右側で描け』(エルテ出版)--- 「描くというのは、実はそれほど…

「超」入門 失敗の本質 - 鈴木博毅

『「超」入門 失敗の本質』が売れているようだ。この本は、かの名著『失敗の本質』(1984年刊)を読み解くための入門書という趣旨で書かれたものだ。読んでみると「入門」というだけあって分かりやすい解説が順を追ってなされているのが分かる。本書を読み終…

言葉の持つ力

物乞いにだって、格差があります。 その格差はほんの些細なことから生まれます。 たとえば、この動画をご存じでしょうか? 路上で男が物乞いをしています。この日、あの出来事がなければ、男は昨日と同じ程度の恵みしかもらえなかったかも知れません。通りす…

すべからく

誤用、誤用と騒ぐのが好きなわけではないけれども、気付いたら気付いたと指摘していかないと、そもそも何が正しいのか分からなくなるので、念のため記す。 表紙にはタイトルも著者名もない。この手の古書はすべからくそういうスタイルなのだが、背表紙にタイ…

ヤフオクの「オークション補償」はザル

Yahoo!オークションの「Yahoo!オークション補償」という制度はご存じだろうか? この制度、オークションの詐欺被害者に対して金銭的補償を行うものだが、補償範囲が限定されている。つまり、被害にあったからといって何でも補償対象となる、というわけではな…

アマゾン上半期ランキング入りの書籍が7%ポイント還元

アマゾンが期間限定で書籍のポイント還元を実施するそうです(6/11-7/8)。対象となるのは「2012年上半期ランキング」(集計期間: 2011年12月1日〜2012年5月31日)にランクインした書籍。7%ポイント還元で購入できるそうです。役に立たない情報は鬱陶しいだ…

近世日本国民史の電子書籍化

電子書籍販売サイト『ebookjapan』で徳富蘇峰の『近世日本国民史』全50巻が購入できるようになったようです。 この本は、かの渡部昇一氏が日本史研究者必携の書として『知的生活の方法』の中で推薦していたものです。大正時代から昭和初期にかけて書かれた本…

日経ビジネスに載ってた「平成生まれの30人」

起業、社会貢献...、各界で活躍する平成生まれ30人 山本泰大(たお)[twitter:@Twai](Synclogue創業者,CEO)Synclogue(シンクローグ)はPCアプリケーションの同期化ソフト。マイクロソフトの「Windows8」発売に合わせて正式リリースする予定 鈴木仁士(さ…

Why Nations Fail - Daron Acemoglu, James Robinson

カメール・ダロン・アセモグル(Kamer Daron Acemoglu)とジェームズ・ロビンソン(James Robinson)の共著 Why Nations Fail が3月20日に発売される。特設ブログも開設されていて、記事が興味深い。果たして、日本語訳版は出版されるだろうか。 Why Nations…

『となりのバフェットがやっている凄い投資』に載っている情報

イントロダクション http://www.clearstation.com … 株の基本を学ぶ http://www.briefing.com http://marketocracy.com http://www.valueforum.com http://www.forbes.com 第1章 http://www.tenstocks.com http://www.valueinvestors.com http://www.10kwiza…

大手銀行の仕組み

でかい銀行って、極論で言えば、こんな感じだろうか。ノーリスク・ハイリターン。フリーランチ。

巽孝之氏のおすすめ本

月刊「みすず」(2012年1・2月号)の「2011年読書アンケート」から、アメリカ文学の巽孝之氏のおすすめ本。 1 高山宏『風神の袋』『雷神の撥』羽鳥書店、二〇一一年 2 八木敏雄『マニエリスムのアメリカ』南雲堂、二〇一一年 3 藤波伸嘉『オスマン帝国と立憲…

Carol Gluck 女史のおすすめ本

月刊「みすず」(2012年1・2月号)で「2011年読書アンケート」を実施していた。アンケート回答者(全148名)は、2011年を振り返って各々おすすめの書籍を紹介している。その中で、日本史の Carol Gluck(キャロル・グラック)女史が紹介したうちの1冊が気に…

方法序説の誤訳

法政大学の非常勤講師、鈴木暁氏の論文「中級フランス語の効果的学習教授法 : 理想的なノートの作り方」によれば、巷に流通しているデカルト『方法序説』の訳者はフランス語が読めていないそうだ。実例として挙がっているは、冒頭の次の3箇所。 la puissance…

薩摩治郎八とノエル・ギャラガー

鹿島茂『蕩尽王、パリをゆく―薩摩治郎八伝 (新潮選書)』を読んでいたら、男と女のボクシング試合の描写が薩摩治郎八の自伝『せ・し・ぼん―わが半生の夢』から引用されているのを目にした。これが最近観た、Noel Gallagher's High Flying Birds の "Dream On"…

モバイルガーデン成増店の販売手法

先日、モバイルガーデン成増店でiPhone4Sを購入した(MNP利用)。そのときの販売手法が常軌を逸していたので書き留めておく。経緯は次の通りだ。 twitterを見て「スーパーボーナス一括0円」を見つける。 店に電話し付帯条件を確認し取り置きをお願いする。(…

世界一わかりやすい 英語の勉強法 - 関正生

著者は以下の順序で英語を勉強するのが一番効率がいいと主張している。 単語力(=瞬発力) 文法力・リーディング力(=柔軟性) リスニング力(=持久力) ライティング力・スピーキング力(=筋力) 以下、本書で紹介されていた書籍など。 2章 単語・熟語 …

TOEICテスト280点だった私が半年で800点、3年で同時通訳者になれた42のルール - 小熊弥生

本書で紹介されていた書籍、サイト 英単語『語源とイラストで一気に覚える英単語』(清水建二, William Currie, 中田達也 明日香出版社)『ジーニアス英和大辞典』(大修館書店)-- 語源の説明が付いている『小学館 オックスフォード英語類語辞典』(小学館…