ExtractMojo

海外のサイトを見ていると、コーヒーの味を科学的に分析する動きが出てきていることに気づく。コーヒーの味を決める2つの指標は (1)浸出強度(またはTDS)と、(2)抽出率だという。この根拠となっているのは '60年代に行われた研究(化学者 Ernest E. Lockhart と National Coffee Association による)だ。この研究自体は Scott Rao の名著 Everything But Espresso の中でも言及されているので知られてはいた。理想的なのは、以下の範囲である。

  • 浸出強度(TDS) 1.2%-1.55% (※ Lockhart の研究では 1.15%-1.35%)
  • 抽出率 18%-22%


この2つの値を計測する機器(レフラクトメーター;屈折計)とソフトウェア(コーヒー浸出制御チャート)をパッケージにしたものが ExtractMojo という名称で製品化されている。ソフトウェアを iPhone アプリ版にしたものは、MojoToGo の製品名で販売されている。
こうした情報は日本のサイトではあまり見かけない(2年前のこの記事ぐらいか)。海外では Gizmode や Discover Magazine でさえ記事にしているというのに、不思議である。さらに言えば、'07年バリスタ世界チャンピオンの James Hoffmann 氏でさえ、自身のブログで、「Extract Mojoエスプレッソに対する考え方を変え始めている」と述べているのだ。

(以下、リンク)