ハンガー・ゲーム - スーザン・コリンズ

ヤングアダルト向けのディストピア小説。三部作で、邦訳されているのは、第一作の『ハンガー・ゲーム』のみ。映画化が決まっており、来年の3月には公開される予定だ。『文藝 2011年 05月号 [雑誌]』の「国境なき文学団」でも取り上げられていた。詳しいストーリーは書かないが、短く言えば、バトル・ロワイヤルである。日本の最近のディストピア小説としては、桐野夏生の『ポリティコン 上』『ポリティコン 下』や村上龍の『歌うクジラ 上』『歌うクジラ 下』などがある。

 When I wake up, the other side of the bed is cold. My fingers stretch out, seeking Prims warmth but finding only the rough canvas cover of the mattress.

 目を覚ますと、ベッドの隣は冷たくなっていた。手を伸ばしてプリムの肌の温もりを探したが、キャンバス地のマットレスカバーのざらりとした感触だけが手に残った。


本書の冒頭。原文は現在形だが、日本語版はなぜか過去形だ。しかも、"Prims"(主人公の妹)の名前がプリムになっている。不思議だ。

本書を原文で読んでみようという人は、マークと一緒に読んでみるのもいいかもしれない。マークというのは、ブロガーだ。ブログ上で小説を読むという企画で小説をいくつか読んでいる。『ハンガーゲーム』シリーズはその中のひとつ。詳しくは以下のサイトを見ればわかる。
http://markreads.net/reviews/2010/11/mark-reads-the-hunger-games-chapter-1/

ハンガー・ゲーム (Hunger Games)

ハンガー・ゲーム (Hunger Games)