沖縄密約

 72年の沖縄返還にともない日米両政府が交わしたとされる「密約文書」の存否をめぐる情報公開訴訟で、外務省は、当時の交渉責任者だった元外務省アメリカ局長の吉野文六氏(91)の証人尋問を認めると東京地裁に回答した。原告弁護団によると、同氏は12月1日の口頭弁論に証人として出廷する。

 訴えているのは、作家の澤地久枝さんや元毎日新聞記者の西山太吉さんら25人。民事訴訟法上、元公務員を職務上の秘密について尋問する場合、所管省庁の承認が必要なため、地裁が外務省に承認を求めていた。文書は沖縄の米軍用地の原状回復費400万ドルを日本が肩代わりするなどの内容で、国側は「存在していない」と繰り返している。(倉重奈苗)

http://www.asahi.com/politics/update/1024/TKY200910230549.html

密約―外務省機密漏洩事件 (岩波現代文庫)

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