2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェイムズ・ジョイス・エステート

⇒Stanford scholar gets six-figure settlement from James Joyce Estate『ダブリンの市民』や『フィネガンズ・ウェイク』や『ユリシーズ』で有名なジェイムズ・ジョイスにはルシア(ルチア)という名の娘がいた。スタンフォード大学のキャロル・ロエブ・シ…

アルビノーニ

今日の「バロックの森」ではアルビノーニの曲が紹介された。軽快なオーボエが心地よく、聴いていて楽しい気分になった。Complete Oboe Concertiアーティスト: Tomaso Giovanni Albinoni出版社/メーカー: Chandos発売日: 1995/05/23メディア: CD購入: 1人 ク…

「結果を出す人」はノートに何を書いているのか - 美崎栄一郎

ノートは仕事で三冊使う 仕事のノートは、パソコンでいうハードディスクのように使います。 ハードディスクとは、自分の脳では記憶できない情報をためておく「外部記憶装置」のことです。思いついたメモを書きとめておいたり、必要に応じてノートから情報を…

裸でも生きる2がようやくアマゾンに!

やっと掲載されましたね。裸でも生きる2 Keep Walking私は歩き続ける (講談社BIZ)作者: 山口絵理子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/10/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 79回この商品を含むブログ (45件) を見る

読まず嫌い。 - 千野帽子

はじめに 余は如何にして読まず嫌いとなりし乎。 私は筋金入りの読まず嫌いだった。 宮澤賢治、太宰治、サリンジャー。詩歌なら石川啄木も中原中也も、もう全部がアレルゲンだった。ごめんなさい先生。残していいですか。 一三歳の夏、小説のおもしろさに目…

旅順攻防戦の真実 - 乃木司令部は無能ではなかった - 別宮暖朗

≪≪≪旅順要塞はすべてベトンで練り固められていた?≫≫≫ 近代要塞の強さは城壁の厚さや材質で決定されるのではない。防御施設の縦深性と防衛作戦の巧拙が大きく左右する。もちろん、兵員の量、装備、士気はそれの基礎をなす。 司馬遼太郎は旅順要塞を次のよう…

City of the Sun - David Levien

『オーシャンズ13』の脚本家デヴィッド・レヴィーンの小説。 この人の小説は日本で翻訳されていないようだ。 マイケル・コナリーとかデニス・ルヘインとかの系統らしい。 City of the Sun (Frank Behr)作者: David Levien出版社/メーカー: Anchor発売日: 2…

硫黄島栗林忠道大将の教訓 - 小室直樹

日本人ならひとり残らず読むべき本。 現在では「いおうじま」と読まれているらしいのだが、戦前に住んでいた島民は「いおうとう」と読んでいた。日本軍においても「いおうとう」と言っていた。我々国民もそう呼んでいた。 ミッドウェー海戦 山本五十六は愚将…

悪党 - 薬丸岳

まだ六時前だというのにあたりは薄暗かった。 サドルを握った手に冷たい風が突き刺さってくる。僕は力一杯自転車を漕いだ。 サッカー部の練習が終わった後、仲間たちからコンビニに寄ろうと誘われたが、今日はまっすぐ家に帰ることにした。 薄闇に包まれた住…

悪意の森 - タナ・フレンチ

香山二三郎が『青春と読書』10月号で書評していた本。 IRAが出てこないアイリッシュ・ミステリーらしい。 「たぶん、誰かが飼ってるただの汚れた黒いプードルなんだろうけど、よくこんなふうに考えるんだ---もしかしてあれが神で、おれに生きてる価値がな…

Nの肖像 - 仲正昌樹

『集中講義!現代思想』(NHKブックス)など、歯切れのいい文章でその名を知っていた金沢大学教授・仲正昌樹の自分史である。四十歳半ばの彼が、なぜそんな一冊を上梓したのか。その理由がサブタイトルにある。「へー」と思い、つい手にとって読んでしま…

狼疾正伝--中島敦の文学と生涯 - 川村湊

■存在への執着と疑いに発する文学 [掲載]2009年8月30日* [評者]阿刀田高(作家) 生誕100年、早世した中島敦についての入念な評伝である。作家研究として深い。 残された作品の多い作家ではない。ある時期まではそう高い評価を受けた作家ではなかった。し…

「美しい」DNAの塩基配列を そのままアートに

本人のDNAをアートにするとはなかなか面白い。 欲しいな、これ。 カナダのオタワにあるDNA11は、人のDNAを画像化し、プリントして部屋や机などに置くデコレーションとして販売する。DNAは顧客の口内から採取した細胞から分析する。 注文は簡単。ホームペ…

裸でも生きる2 Keep Walking 私は歩き続ける - 山口絵理子

10月1日発売予定。 MOTHERHOUSE 代表取締役社長 山口絵理子、二冊目の著書。 前著は2007年9月22日刊行なので、あれから2年。その間の成長ぶりは著者ブログから察することができるものの、やはり内面を窺い知るには限度があるので、この『裸でも生きる2』を…

たまたま - レナード・ムロディナウ

第1章 ランダムネスという不思議な世界 ---- ベストセラーは「たまたま」生まれる? 私が生まれたのはヒトラーのおかげ? 一〇代のとき、安息日のキャンドルの黄色い炎が、白いパラフィンの円柱の上でランダムに揺らめいているのをじっと眺めていたのを思い…

ハチはなぜ大量死したのか - ローワン・ジェイコブセン

序章 | ハチが消えた 巣箱という巣箱を開けても働きバチはいない。残されたのは女王バチと幼虫そして大量のハチミツ。〇六年秋、北半球から四分の一のハチが消えた 二〇〇六午一一月一二日、夕刻のことだ。フロリダに広がるコショウボクの原野に足を踏み入れ…

ヴィヴァルディ

今週の「バロックの森」は「バロック時代に活躍したバイオリン奏者の作品」。 今までヴィヴァルディは「四季」以外聴いたことがなかった。耳慣れた「四季」以外の作品を初めて聴いて、小生そのよさに驚かされた。Four Seasons Vol. 2アーティスト: A. Vivald…

放浪ニートが、340億社長になった!- 中村繁夫

ロシアの地面の下には、 世界中が欲しがるお宝が眠っている ◎市場から姿を消した金貨=レアメタルとは? 僕の会社は、日本で1番レアメタルを輸入している。 レアメタルとは、産出量が少ない「希少な金属」の総称だ。産出国は中国、ロシア、中央アジア、南ア…

日本の新政権:プードルか、ペキニーズか

成毛氏の評論は⇒こちら The Economist の記事は⇒こちら JBpress の記事は⇒こちら Japan's new government Poodle or Pekinese? Yukio Hatoyama has to clarify some contradictory messages to the world 鳩山由紀夫氏は、矛盾を孕んだメッセージの意図を世…

つぎはぎだらけの脳と心 - デイビッド・J. リンデン

1章 x 脳の設計は欠陥だらけ? 脳の作りは、案外いい加減 私が中学生だった一九七〇年代、当時はカリフォルニアに住んでいたのだが、地元で流行っていたジョークがあった。誰かに「みっともない脂肪を簡単に三キロばかり減らすいい方法があるんだけど、知り…

オバマの本棚 人を動かす言葉の裏に膨大な読書あり - 松本道弘

【PJニュース 2009年9月10日】黒人の血を引く初めての米国大統領バラク・オバマ氏の実像を、彼の蔵書からとらえようとした斬新な本である。著者の松本氏は、独学で英語の同時通訳の第一人者まで上り詰め、NHK教育テレビの英語講座の講師も務めた気迫の人物。…

日経新聞の数字がわかる本 「景気指標」から経済が見える - 小宮一慶

本書は、丸善 丸の内本店の売れ筋本。 テーマ1 GDPを読み解く まず、「景気指標欄」左半分の「国内」に掲載されている指標から説明していきましょう。「国内」欄は五段に分かれています。この五段分のスペースに、一番最初(一段目左端)の「国内総生産」…

英バークレイズの「地下室」に要注意

⇒Subscribe to read | Financial Times ⇒http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1803 ⇒"regulatory arbitrage" の一例は、こちら Watch Barclays in the cellar 英バークレイズの「地下室」に要注意 By Gillian Tett ジリアン・テット Published: September …

自由への道 - サルトル

もうひとつ、ぼくが学生時代にサルトルを読んだ理由は「アンガージュマン」(engagement)である。社会参加とは何かということだ。 第2次世界大戦が終わった1945年の秋、サルトルはメルロ=ポンティ、ボーヴォアール、レイモン・アロンらと雑誌「現代」を創…

テロマネーを封鎖せよ 米国の国際金融戦略の内幕を描く - ジョン・B・テイラー

そのスティグリッツも、本書の第八章には拍手喝采だろう。日銀の失策による失われた十年からの脱出のため、著者は日本の財務省に細かく指示を出して、為替介入を通じた大規模な金融緩和を実施する。日本のマクロ経済がここまでアメリカに細かくコントロール…

村上春樹氏:「1Q84」を語る

早くも来夏には第3部を出版するんですね。。。 村上春樹氏:「1Q84」を語る 単独インタビュー 5月に出した長編小説『1Q84』(第1、2部、新潮社・各1890円)が大きな話題となっている作家、村上春樹さんがこのほど、毎日新聞のインタビューに…

吉本隆明1968 - 鹿島茂

NHK-BS2『週刊ブックレビュー』で映画監督の東陽一氏が紹介されていた本。 僕も吉本隆明の偉さがわかりませんでした。 はじめに 以前、T出版社に勤めていたK君が、勤務先が平凡社に変わったということで、挨拶がてら私の事務所を訪れました。以下は、その…

不運な女 - リチャード・ブローティガン

名翻訳家 藤本和子の手によるブローティガンの遺作。 本書を参考に藤本の翻訳技術の秘密を探ってみる。まず原文。 I saw a brand-new woman's shoe lying in the middle of a quiet Honolulu intersection. It was a brown shoe that sparkled like a leathe…

バッハ:音楽の捧げ物 - 有田正広

『 バロックの森』で流れてきた有田氏のフラウト・トラヴェルソが心地よい。 Wikipediaによれば「フラウト・トラヴェルソは木管楽器の古楽器の一種で、現在のフルートの前身となった楽器」。 avex-classics に所属する有田氏は、日本を代表するフラウト・ト…

ぼくが葬儀屋さんになった理由 - 冨安徳久

テレビ東京の番組『カンブリア宮殿』で取り上げられた葬儀屋社長 冨安徳久の自叙伝。読み始めてすぐ、文章の拙さが気になったが、それを我慢して読み進め、半ばを過ぎるころには自然と涙がこぼれてきた。 第1章 十八歳で"天職"に出会う 破 談 昭和五十六年…