現代詩

谷川 ある時期まで現代詩というのが本当に読まれていないというのが気になって、自分自身少しでも読者を増やしたいという気持ちがありました。だけど今は自分の本が読まれているせいか冷たくなっちゃって、極端に言えば「現代詩、どうでもいいや」みたいな(笑)。でも、僕が読んで面白い、これは他の人にも読んでもらいたいという詩人はバックアップするようにしてます。
穂村 それは具体的にはどんな詩人になりますか。
谷川 たとえば四元康祐さん、田口犬男さん。それからもう亡くなりましたが永瀬清子さんね。先日も岡山で会があったんだけど、あの人は不当に評価されていない。あとは......まどみちおさん。まどさんも二十年くらい前までは童謡を書く人ということで現代詩の世界では完全に無視されていました。僕が少しずつ発言を重ねたこともあって、現代詩の世界でも認める人が増えてきていますけど。


17頁(『文藝』2009年夏号)

四元康祐詩集 (現代詩文庫)

四元康祐詩集 (現代詩文庫)

聖フランチェスコの鳥

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だましてください言葉やさしく

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まど・みちお詩集 (ハルキ文庫)

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(検索用)谷川俊太郎穂村弘