わかりやすい文章を書く上で最低限おさえておきたい読点の二大原則?

わかりやすい文章を書く上で最低限おさえておきたい読点の二大原則 | シゴタノ!

ということで、テンの役割の重要性を示すために挙げられているのが次の例。

  • 渡辺刑事は血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。
  • 渡辺刑事は、血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた。

この文で問題なのはテンだ、と大橋氏は指摘するが、果たしてそうだろうか?
「血まみれになって逃げ出した賊」という書き方は拙くないだろうか?
これは英語の「関係代名詞」の影響を強く受けている句だ。つまり、日本語本来の句構成ではなく、決して読みやすい句ではない。たとえ「渡辺刑事は」の後に「、」を打ったとしても、読み手は「血まみれになった」のが誰なのか分からない状態で先を読み進まなければならず、イメージ化できない宙ぶらりんのままで「賊」に到達する。「賊」を見て初めて読み手は血まみれになった「賊」をイメージする。その間、読み手はモヤモヤイライラする。
では、読みやすい文というのはどういった文だろうか。それは主語と述語が接近している文である(日本語に「主語」は存在しないという議論はここでは措く)。とすれば、もし「渡辺刑事」が「血まみれになって」いないのであれば、賢明な書き手は2番目の「渡辺刑事は、血まみれになって逃げ出した賊を追いかけた」といった文をそもそも書くべきではない。「「血まみれ」になったのはどっち?」の見出しは笑止に等しい。