ヤフオクの「オークション補償」はザル

Yahoo!オークションの「Yahoo!オークション補償」という制度はご存じだろうか?
この制度、オークションの詐欺被害者に対して金銭的補償を行うものだが、補償範囲が限定されている。つまり、被害にあったからといって何でも補償対象となる、というわけではなく、特定の条件の場合に限り補償を受けられる、ということだ。

補償の対象となるのは、たとえば、次のようなケースである。

2. 刑法で定める詐欺罪(刑法第246条)の被害(※2)に遭った場合であり、かつ下記(1)か(2)のいずれかに当たる場合であること。
(1) 金銭を支払ったにもかかわらず商品が届かない場合。
(2) 商品を送付したにもかかわらず代金が支払われない場合。

上記以外のケースは一切補償されない。これはつまり、「模造品をつまされた」場合などは補償の対象外となるのだ。

また、次に示す通り、海外在住者と取引した場合も補償対象外だ。

4. 日本国外との間で商品発送または代金支払が行われた取引または行われることが予定されていた取引。

たとえば、中国から海賊版を送りつけられた場合は、補償の対象外なのだ。今どきそんな出品なんて存在しないだろうと思ったら大間違い。いまだに実在するのだ。しかも、被害者が一人二人、ヤフオク運営者に訴えたぐらいでは、運営者は詐欺犯のアカウントを停止しない。その間、詐欺の被害は広がり続けるのだから始末が悪い。

そもそも、ヤフオク運営者は、こういったルールを定めているのだから、取引ページに大きくでかでかと、警告を掲げればよさそうなものだが、警告文など一切掲載されていない。

プレミアム会員はこういったザル補償制度に毎月プレミアム代金を支払っている。